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梅雨明けもして、夏本番！みなさんお元気していますでしょうか？


先日気になっていた「塩田千春展：魂がふるえる」に行ってきました。



ずっと楽しみにしていた塩田千春さんの大きな個展が、森美術館で始まりました。

過去最大の規模、約25年の制作活動を網羅した個展です。

まず入った部屋で圧倒されます。

全長280キロメートルもの真っ赤な糸で覆われた空間にフレームだけの舟が配された

《不確かな旅》（2016 / 2019）

この「舟」というモチーフを塩田さんこう語っています
「孤独だが宇宙の中にいる。ある方向に向いて前に進んでいる（しかし振り向けば死が待っている）ということを示しています」

闘病後の作品の中で、個人的に一番心引かれた作品。

この部屋だけでも長時間いましたが、部屋の至る所から、

見える景色が見る人を旅に導いてくれる。そんな作品に感じました。

糸の一つ一つが直線なんだけ、合わさることで曲線に見える、CGのモデリングのような、

柔らかい曲線。冒頭ですが、一番の見所でした。

440個のスーツケースが赤い糸で吊るされ、

天へと続く階段のようになだらかに上昇していくこの作品。

これは、塩田がベルリンで見つけたスーツケースの中に、

過去の新聞を発見したことがきっかけで生まれたというもの。

人々の旅路を示唆するスーツケースは、「次」を予感させる作品。

動きがあるトランクはまるで生きてるようでした。

これからの旅、これらの人生を連想させる。

人生は旅、そう語りかけているようでした。


塩田さんは記憶、不安、夢、沈黙など、形の無いものをパフォーマンスや

インスタレーションで表現してきたアーティストです。

今回の展示では、パフォーマンスの映像もたくさん見ることができ、

約25年の制作の密度とすべてを貫くテーマに畏怖の念を抱きます。


塩田さんの舞台美術の仕事を紹介するセクションが特に良かったので、オススメです。

舞台美術のセクションは特に映像作品が多かったので、ゆったり時間を取って見ると○

行ったかたは教えてくださいね！

友野